屋根工事の足場費用の相場はいくら?内訳と節約法を職人が解説

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こんにちは。屋根屋のカズさんです。

屋根の修理やリフォームで見積もりを取ったら「足場代」という項目に十数万円と書かれていて、思わず二度見してしまった。そんな経験はありませんか。屋根そのものの工事代よりも足場代のほうが気になってしまうというご相談は、本当によくいただきます。

屋根工事の足場費用は、工事全体の2割から4割を占めることもある大きな金額です。だからこそ「これって本当に必要なの」「もっと安くならないの」と思うのは当たり前だと思いますよ。実際、足場の相場や計算方法を知らないまま契約してしまって、あとから相場より高かったと気づく方もいらっしゃいます。

この記事では、20年以上屋根と板金の現場に立ってきた私が、足場の平米単価や30坪の家の目安、足場面積の計算方法、見積書の読み方、そして足場代無料という営業トークの裏側まで、包み隠さずお話しします。読み終わるころには、見積書の足場の欄を見て自分で納得できるようになっているはずです。

  • 屋根工事の足場費用の平米単価と30坪の目安
  • 足場面積の計算方法と見積書で見るべき項目
  • 足場が法律で義務づけられている理由
  • 足場代を無理なく抑えるための現実的な方法

屋根工事の足場費用の相場と内訳

足場費用の平米単価の目安

まず一番よく聞かれるのが「足場っていくらなの」という質問です。足場は坪単価ではなく平米単価で計算するのが業界の基本になっていて、一般的な目安としては1平方メートルあたり600円から1,500円程度と言われています。現在の主流であるくさび緊結式足場だと、だいたい800円から1,200円のあいだに収まることが多いかなと思います。

この単価には何が含まれているのか、というのも気になるところですよね。基本的には足場材のレンタル代、運搬費、組み立てと解体の人件費、この3つが乗っています。足場の部材は業者が自社で持っている場合もあれば、足場専門のリース会社から借りてくる場合もあります。屋根屋が自前で足場を持っているケースは実はそれほど多くなくて、私のような一人親方だと足場は専門業者さんにお願いすることがほとんどです。

それから、足場と一緒に必ずセットで出てくるのが飛散防止ネット(メッシュシート)です。これは工事中に出るホコリや塗料、屋根材のかけらがご近所に飛んでいかないようにするための養生で、1平方メートルあたり100円から200円程度が目安になります。見積書によっては足場代に含まれていることもあれば、別項目で立っていることもあるので、どちらの書き方なのかは確認しておいたほうがいいですね。

足場の平米単価が安いからといって、必ずしも総額が安いとは限りません。単価が安くても足場面積を多めに計上していれば総額は上がります。単価と面積の両方を見るのがコツですよ。

また、単価には地域差もあります。職人さんの人件費や運搬距離、資材置き場からの距離によって変わってきますし、都市部と地方では数百円単位で差が出ることも珍しくありません。ですから、ネットで見た平米単価と自分の見積書の単価が多少ずれていても、それだけで「ぼったくられている」と判断するのは早計かなと思います。大事なのは、その差の理由をきちんと説明してもらえるかどうかです。

なお、ここでお伝えしている金額はあくまで一般的な目安です。建物の形状や立地、工事の内容によって実際の金額は大きく変わりますので、正確な情報は専門業者にご確認ください。

30坪の家の足場代はいくらか

平米単価だけ言われてもピンと来ないと思うので、日本で一番多い延床面積30坪前後の2階建て住宅を例に、実際の金額感をお話ししますね。

30坪くらいの家だと、足場面積はおおよそ200平方メートルから250平方メートルになることが多いです。ここに平米単価800円から1,000円を掛けると、足場代の総額はおよそ16万円から25万円という計算になります。飛散防止ネットを別に取る業者さんなら、そこにさらに2万円から5万円ほど乗ってくるイメージですね。

建物の規模 足場面積の目安 足場代の目安
20坪前後の2階建て 約150〜180㎡ 約12〜18万円
30坪前後の2階建て 約200〜250㎡ 約16〜25万円
40坪前後の2階建て 約270〜320㎡ 約22〜32万円
30坪前後の3階建て 約280〜330㎡ 約23〜33万円

表を見ていただくとわかるとおり、同じ30坪でも3階建てになると足場代は一気に上がります。これは足場面積が建物の高さに比例するからで、階数が増えれば単純に足場を高く組む必要があるためです。それに、高くなればなるほど組み立ての手間も安全対策も増えますからね。

逆に言うと、平屋の場合は足場代がぐっと安くなります。平屋なら10万円前後で済むケースもありますし、軒の高さによっては簡易的な足場で対応できることもあります。ただし平屋であっても屋根の上での作業が発生する以上、まったく足場を組まないということはほとんどありません。

もうひとつ知っておいていただきたいのが、足場代は工事の内容に関係なくほぼ一定だということです。棟板金を数メートル交換するだけの小さな工事でも、屋根全体を葺き替える大きな工事でも、足場は同じように組みます。つまり、小さな工事ほど工事費に占める足場代の割合が高くなってしまうんですね。これが後ほどお話しする「工事をまとめると得をする」理由につながってきます。

足場面積の計算方法と早見表

見積書の足場代が妥当かどうかを自分で確かめたいなら、足場面積の計算方法を知っておくと強いですよ。実はそんなに難しい計算ではありません。

基本の式は足場面積=(建物の外周+8メートル)×(建物の高さ+1メートル程度)です。なぜ外周に8メートルを足すのかというと、足場は建物の外壁にぴったりくっつけて組むわけではなく、作業スペースを確保するために外壁から50センチほど離して組むからなんですね。四方向すべてで50センチずつ離すと、外周としては一周あたり4メートル分ほど大きくなります。実務では余裕を見て8メートルを足す計算式を使う業者さんも多いです。

実際にやってみましょう。総二階で間口8メートル、奥行き7メートルの家だとすると、建物の外周は(8+7)×2=30メートルです。ここに8メートルを足して38メートル。建物の高さが6メートルだとして、足場は屋根より少し高く組むので6.5メートルとします。38×6.5=247平方メートル。これに平米単価900円を掛けると、足場代はおよそ22万円という計算になります。

足場面積の簡単な出し方

  • 建物の外周(縦+横)×2を出す
  • そこに8メートルを足す
  • 建物の高さ+0.5メートル程度を掛ける
  • 出た数字が足場面積の目安(㎡)

もっとざっくり出したいなら、延床面積の坪数×7から8という早見の目安もあります。30坪なら30×8=240平方メートル、といった具合ですね。これはあくまで概算ですが、見積書の足場面積が明らかに大きすぎないかをチェックするには十分使えます。

ただし、この計算はあくまで四角い総二階の家を想定したものです。実際には建物の形が複雑だったり、下屋が張り出していたり、出窓やバルコニーがあったりすると、足場の形も複雑になって面積は増えます。ですから計算した数字より少し多めに見積もられていても、それだけで疑う必要はありませんよ。逆に、計算値の1.5倍とか2倍といった数字が出ていたら、その理由を聞いてみるべきかなと思います。

見積書に出てくる項目の意味

足場まわりの見積書には、聞き慣れない専門用語がいくつも並びます。ここでよく出てくる項目の意味を、まとめて解説しておきますね。

仮設足場工事

足場そのものの費用です。単位は「㎡(平米)」で書かれているのが正常な状態で、ここが「一式」としか書かれていない見積書は要注意です。一式表記だと面積も単価もわからないので、他社と比較のしようがありませんし、あとから面積を水増しされても気づけません。

飛散防止ネット・メッシュシート

足場の外側に張る養生シートのことです。ホコリや破片の飛散を防ぐだけでなく、工事中の目隠しにもなります。基本的に足場とセットなので、これがまったく計上されていない見積書は、逆に「本当に養生してくれるのかな」と心配になりますね。

昇降設備・階段

職人が上り下りするための階段やはしごです。多くの場合は足場代に含まれていますが、別立てになっていることもあります。

屋根足場

これは少し特殊で、屋根の勾配が急な場合に屋根の上にもう一段組む足場のことです。一般的な家の屋根勾配は4寸から5寸くらいですが、6寸を超えるような急勾配だと屋根の上に立つこと自体が危険なので、屋根足場が必要になります。当然その分の費用が追加されるので、見積書に「屋根足場」という項目があって疑問に思ったら、まずご自宅の屋根勾配を聞いてみてください。

運搬費・搬入費

足場材をトラックで運ぶ費用です。現場までの距離や、道路が狭くて大型トラックが入れない場合の小運搬が発生すると、この項目が高くなります。

「足場工事 一式 180,000円」のような見積書を渡されたら、必ず㎡数と平米単価の内訳を出してもらってください。それを渋る業者さんは、正直あまりおすすめできません。

見積書は、業者の姿勢がそのまま出る書類だと私は思っています。細かく書いてくれる業者は現場も丁寧なことが多いですよ。

費用が高くなる家の条件

同じ30坪の家でも、足場代が20万円で収まる家と30万円を超える家があります。この差はどこから来るのか、現場目線でお話ししますね。

まず一番大きいのが敷地の狭さと隣家との距離です。住宅密集地では、隣の家との隙間が50センチもないというケースがあります。こうなると通常の足場が組めないので、単管足場という細い足場に切り替えたり、隣家の所有者に許可をもらって越境させてもらったり、部分的に足場を狭くしたりといった特殊対応が必要になります。当然、手間が増えるぶん費用も上がります。

次に前面道路の幅です。足場材を積んだトラックが家の前まで入れないと、少し離れた場所に停めて手で運ぶことになります。これを小運搬と言うんですが、数十メートル手運びするだけで人工が余計に必要になり、数万円単位で変わってきます。

それから敷地の高低差。ひな壇造成の土地や、斜面に建っている家だと、足場の脚部を調整しながら組む必要があって手間がかかります。擁壁の上に建っている家なんかは、足場の一部を宙に浮かせるような組み方になることもあり、これは相当な技術と時間が必要です。

条件 費用への影響 理由
3階建て・高い建物 大きく上がる 足場面積が高さに比例する
住宅密集地 やや上がる 特殊な組み方が必要になる
前面道路が狭い やや上がる 小運搬の人件費が発生する
敷地に高低差がある やや上がる 脚部の調整に手間がかかる
屋根の勾配が急 上がる 屋根足場が追加で必要になる
建物の形が複雑 やや上がる 足場面積そのものが増える

逆に言えば、こうした条件がひとつも当てはまらない四角い総二階で前面道路が広い家なら、足場代は相場の下限に近い金額で収まる可能性が高いということです。自分の家がどのタイプなのかを把握しておくと、見積もりを見たときの納得感がまったく違ってきますよ。

もちろん、ここでご紹介した金額や条件はあくまで一般的な目安です。実際の費用は現地を見てもらわないと確定しませんので、正確な情報は専門業者にご確認ください。

屋根工事の足場費用で後悔しないための知識

足場が法律で必要とされる理由

「足場代がもったいないから、なしでやってもらえませんか」と聞かれることが、正直たまにあります。お気持ちはよくわかるんですが、これは法律の問題なので、まっとうな業者なら絶対に受けられません。

労働安全衛生規則の第518条では、高さ2メートル以上の場所で作業する場合、事業者は足場を組み立てるなどして作業床を設けなければならないと定められています。さらに第563条では、その作業床の幅や手すりの高さまで細かく決められています。つまり、2階の屋根に上がる工事で足場を組まないというのは、明確な法令違反なんですね。

足場なしで作業して職人が転落した場合、労災事故として業者が責任を問われます。それだけでなく、施主さんにも思わぬ形で影響が及ぶことがあります。「足場はいらない」と言ってくる業者は、安全意識が欠けていると考えたほうが安全です。

法律の話を抜きにしても、足場は工事の品質そのものに直結します。屋根の上ではしごだけで作業すると、職人は片手で体を支えながら片手で工具を持つことになります。これでは釘一本まっすぐ打てませんし、細かい部分の納まりを丁寧に仕上げるなんて到底無理です。足場があるからこそ、両手を使ってきちんとした施工ができるんですよ。

それに、足場があると屋根を横から見られるという大きなメリットがあります。屋根の上に立っていると足元しか見えませんが、足場の上からだと軒先や破風、板金の立ち上がりを目線の高さで確認できます。私の経験上、雨漏りの原因が見つかるのはこういう「横から見たとき」が圧倒的に多いです。足場代は、単なる作業台の代金ではなく丁寧に見てもらうための費用でもあるんですね。

ちなみに、足場を組むことで施主さんご自身も工事の様子を確認しやすくなります。足場に上がるのは危ないのでおすすめしませんが、地上から見上げるだけでも職人がどこで何をしているか見えますし、工事の透明性が上がるのは間違いありません。

足場なしで工事できるケース

とはいえ、まったく足場を組まないケースがゼロかというと、そうではありません。限られた条件下では足場なしでの作業が認められることもあります。ただし、かなり例外的だと思ってください。

作業高さが2メートル未満のケース

平屋の低い軒先や、物置の屋根、カーポートの波板交換といった作業高さが2メートル未満の工事では、脚立での作業が認められます。実際、平屋の雨樋の一部交換なんかは足場なしでやることがありますね。

高所作業車を使うケース

高所作業車を使えば、足場を組まなくても安全に作業できます。ただし高所作業車のレンタル代と操作できるオペレーターの費用がかかるので、1日で終わる工事でないと足場より高くつくことがあります。それに、作業車を停められる道路幅と、電線などの障害物がないことが条件です。

陸屋根の場合

ほぼ平らな陸屋根で、パラペットと呼ばれる立ち上がり壁が十分な高さがあって落下の危険が低い場合、屋上に安全に上がる階段があれば足場なしで作業できることがあります。ただし外壁側の作業が入るなら結局足場は必要です。

「足場なしでやります」と言われたら、それがこの3パターンのどれに当たるのかを必ず確認してください。どれにも当てはまらないのに足場なしを提案してくる業者は、安全よりも受注を優先している可能性があります。

私の実感としては、2階建て以上の屋根工事で足場を省けるケースはほぼないと思っておいたほうがいいです。応急処置で数時間だけ屋根に上がるとか、点検のためにはしごをかけるといった短時間の作業ならともかく、実際に手を入れる工事となれば足場は必須です。屋根点検の正しい頻度とタイミングについてもまとめているので、工事の前段階として参考にしてみてください。

足場代無料という営業トークの罠

ここは声を大にしてお伝えしたいところです。足場代無料という話は、まず疑ってかかってください。

よくある営業トークが「近所で工事をしていて足場が余っているので、今なら足場代サービスしますよ」というものです。訪問営業でこれを言われたことがある方、多いんじゃないでしょうか。でも冷静に考えてみてください。足場は組む場所が違えば部材の配置も高さもまったく別物になります。近所の家で使った足場をそのまま持ってきて「余り」で組めるなんてことは、物理的にありえないんですよ。

そもそも足場代は、部材のレンタル代と職人の人件費という実費が確実に発生する項目です。15万円から20万円の実費を業者が丸ごとかぶって工事するというのは、普通の商売として成立しません。ではどうしているかというと、答えは簡単で他の項目に上乗せしているだけです。屋根材の単価を高くしたり、諸経費を膨らませたり、やらなくていい工事を追加したり。結果として総額は変わらないか、むしろ高くなっているケースがほとんどです。

注意したい営業トークの例

  • 近所で足場を組んでいるのでついでにやれば足場代無料
  • モニター価格なので今日契約すれば足場代サービス
  • キャンペーン中で足場代がタダになる
  • 火災保険を使えば足場代を含めて自己負担ゼロ

特に最後の火災保険の話は要注意です。火災保険は自然災害で壊れた部分の修理には使えますが、経年劣化には使えませんし、保険金が下りるかどうかは工事契約の前には確定しません。「保険で必ず下りるから」と言い切って契約を迫る業者は、かなり危険だと思ったほうがいいですよ。

じゃあ足場代無料をうたう業者が全部悪質かというと、そこまでは言いません。大手のリフォーム会社が期間限定のキャンペーンとして本当に値引きしている場合もあります。見分け方はシンプルで、足場代を無料にした状態の見積書と、足場代を正規に計上した見積書の両方を出してもらうことです。総額が同じなら、それは値引きではなくただの付け替えだとわかります。

足場代を安く抑える現実的な方法

足場代をゼロにすることはできませんが、実質的な負担を減らす方法ならいくつかあります。私が施主さんに実際におすすめしている方法をご紹介しますね。

屋根と外壁の工事をまとめる

これが一番効果が大きい方法です。足場は屋根工事でも外壁工事でも同じものを使いますから、別々の時期にやると足場代を2回払うことになります。仮に足場代が20万円だとしたら、まとめるだけで20万円まるまる浮く計算です。屋根と外壁の劣化時期は近いことが多いので、片方の工事を検討し始めたら、もう片方も業者に見てもらうのがおすすめですよ。

屋根まわりの細かい修理も同時に済ませる

雨樋の交換、破風板の補修、軒天の張り替え、換気棟の設置など、足場が必要な小工事はまとめてやってしまいましょう。あとから「雨樋も直したい」となると、また足場を組み直すことになります。工事前に業者と一緒に屋根まわりを一通りチェックして、どうせやるならという範囲を決めておくと無駄がありません。棟板金の交換時期と劣化サインも確認しておくといいと思います。

相見積もりを取る

2社から3社に見積もりを依頼して、足場の㎡数と平米単価を並べて比較してください。㎡数が大きく違う場合は、どちらかが多めに計上している可能性があります。ただし、単純に一番安い業者を選ぶのはおすすめしません。足場が安すぎる業者は、部材の質が悪かったり組み方が雑だったりすることがあります。

足場代の負担を減らすポイント

  • 屋根と外壁の工事を同じタイミングでまとめる
  • 雨樋や破風などの小工事も一緒に済ませる
  • 相見積もりで㎡数と単価を比較する
  • 自治体の補助金制度が使えないか調べる

補助金制度を調べる

屋根の断熱改修や耐震改修に対して、自治体が補助金を出している場合があります。工事全体の費用が下がれば、相対的に足場代の負担感も軽くなりますよね。制度の内容は自治体によってまったく違うので、お住まいの市区町村の窓口やホームページで確認してみてください。

ちなみに、屋根の状態によっては葺き替えではなく既存の屋根の上から新しい屋根材をかぶせるカバー工法が選べることがあり、こちらは既存屋根の撤去費や処分費がかからないぶん総額を抑えやすいです。屋根カバー工法の費用相場と失敗しない選び方もあわせて読んでみてください。ただし下地が傷んでいる場合はカバー工法が使えないこともあるので、そこは現場を見た職人の判断になります。

足場設置前に近隣へ伝えること

意外と見落とされがちなのが、ご近所への配慮です。足場工事は思っている以上に音と存在感があるので、ここを丁寧にやっておくかどうかで、工事期間中のストレスがまったく違ってきますよ。

まず足場の組み立てと解体はかなりの音が出ます。金属のパイプ同士がぶつかる音、ハンマーでくさびを打ち込む音。組み立てで半日から1日、解体で半日程度かかりますが、そのあいだはカンカンという音が続きます。これを事前に伝えておかないと、ご近所から苦情が来ることがあります。

次に足場が隣家側にせり出すケース。敷地に余裕がない場合、足場の一部が隣地に少しかかることがあります。これは必ず事前に隣家の方の許可を取る必要があります。業者が挨拶回りをしてくれることがほとんどですが、施主さんからも一言添えておくと角が立ちません。

近隣へ伝えておきたいこと

  • 工事の期間(足場の設置日と解体予定日)
  • 組み立てと解体時に音が出ること
  • 足場が越境する可能性がある場合はその旨
  • 職人の出入りと車両の駐車場所
  • 洗濯物にホコリが飛ぶ可能性があること

それから、防犯面の注意も必要です。足場が組まれると2階の窓に簡単に上がれる状態になります。工事期間中は2階の窓もしっかり施錠する、貴重品は見える場所に置かない、といった対策をしておいてください。飛散防止ネットが張られると外から中が見えにくくなる反面、侵入者の姿も隠してしまいますからね。夜間はセンサーライトを点けておくのも有効です。

足場が立っているあいだは、洗濯物を外に干すのも難しくなります。工期が1週間から2週間になることも多いので、生活面の段取りも含めて業者と事前にすり合わせておくと安心です。ちょっとした手間ですが、こういう準備をしておくと工事がぐっと気持ちよく進みますよ。

屋根工事の足場費用のまとめ

ここまで、屋根工事の足場費用について、相場から見積書の読み方、業者選びの注意点までお話ししてきました。最後に大事なポイントをおさらいしておきますね。

足場代は屋根工事のなかで決して小さくない金額ですが、これは削ってはいけない費用です。法律で義務づけられているというだけでなく、職人が安全に、そして丁寧に仕事をするための土台だからです。足場代を惜しんで雑な施工をされてしまえば、数年後にまた工事をすることになり、結局そのときにまた足場代を払うことになります。

逆に、足場代を無駄にしないための工夫はあります。屋根と外壁、そのほかの小工事をまとめて一度の足場で済ませること。これが一番確実で効果の大きい節約方法です。工事を検討し始めたら、まず今この足場でできることは他にないかを業者と一緒に洗い出してみてください。

この記事のまとめ

  • 足場の平米単価は一般的に600〜1,500円、主流のくさび式で800〜1,200円程度が目安
  • 30坪の2階建てなら足場面積200〜250㎡、足場代は16〜25万円程度が目安
  • 足場面積は(外周+8m)×(高さ+0.5m)でおおよそ計算できる
  • 見積書が一式表記なら㎡数と単価の内訳を必ず出してもらう
  • 高さ2m以上の作業には法律で足場の設置が義務づけられている
  • 足場代無料は他項目への上乗せである可能性が高い
  • 屋根と外壁、小工事をまとめれば足場代は1回で済む
  • 足場設置前は近隣への挨拶と2階の防犯対策を忘れずに

なお、この記事でご紹介した費用はすべてあくまで一般的な目安です。お住まいの地域、建物の形状、敷地の条件によって金額は変わりますので、正確な情報は専門業者にご確認ください。現地をきちんと見て、㎡数と単価を明記した見積書を出してくれる業者さんなら、まず信頼していいと思いますよ。

足場は工事のあいだだけ立って、終われば消えてしまうものです。でもその足場があるかないかで、屋根の仕上がりは驚くほど変わります。目に見えない部分だからこそ、ここをきちんと理解して業者と話ができる施主さんは強いです。この記事が、みなさんの屋根工事のお役に立てばうれしいです。

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